2020.07.05Category:
2011年から毎年8月に朗読してきた冒頭のCMの中から
コピーライターの坂本和加さんに4つ選んでいただきました。
この4つの中からぜひ好きなものを1つ選んで投票してください
8月16日の放送で、曲をつけて歌います
投票はスローリビングのアドレスまで
メッセージもお待ちしています
slow@tbs.co.jp
締め切りは7月31日の到着分まで
1番多かったCMに投票してくださった方の中から
抽選で5名の方に「あしたは80パーセント晴れでしょう」をプレゼント♪
たくさんのご応募お待ちしています♪
1番
子供の質問
うちは、どうしたらジッカになれるの?
子供の質問は、ときどきかわいい。
キミが大きくなって、
家を出て暮らすようになったら、かな。
じゃあ、うちは、
これからもずーっと2番目なの?
悲しそうに言うので、理由を聞くと。
ジッカがいちばんねって、ママがいつも言うから。
子供の発言は、ときどき困る。
2番
夏の忘れ物
久しぶりに遊びに来た学生時代の友人が
リビングのソファに
夏を置き忘れていった
追いかけようと思ってやめた
きっと彼女はもう電車に乗ったころ
その旨 メールをしてみると
今度来た時でいいという
夏の代わりは他にもあるから
しばらくうちで預かることにした
閉まっておくのも
なんとなくかわいそうに思えて
リビングに飾ったら
そこだけ夏らしくなった
彼女が忘れていった夏
できれば
秋が始まる前に取りに来てあげてと
彼女にメールを打った
3番
金魚
金魚は平和から生まれたって
聞いたことがある。
置いて眺めるためだけの魚に
これだけの種類が生まれるには
たしかに、平和じゃなければね。
きょうは地元の盆踊り。
左手にうちわ、
右手に赤い平和をぶら下げて。
下駄をならして我が家まで。
平和は、我が家にあるといいものね。
4番
夏のせつない
せつない、という言葉のほとんどは、
夏にあると、ふと気がついた。
夏のはじまりには、蛍。
蝉は、いつも、短い命の象徴。
夜空に輝く花火も、一瞬で消えてなくなる。
それから。祭りのあとに残された、静けさ。
ひとは、いくつものせつなさを夏に教わる。
そして夏のおしまいに、すごくせつなく、
振り返ったりする。
それがまた夏らしくていいんだよねと、
話し合ったりする。